B-1 受任前60万円の提示から異議申立での後遺障害等級認定を経て1380円で示談が成立した事例
受任前 後遺障害の事前認定をすることなく60万円の提示
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受任後 事前認定により14級9号が認定され、その後異議申立により12級13号が認定され被害者請求分も含め1380万円で示談が成立した事案
依頼者 50代男性(会社代表者)
事故状況
依頼者が自動車を運転して交差点で赤信号に従って停止しているときに後続車に追突されたという事故
負傷部位/傷病名/入通院経過
右肩 /右肩腱板損傷/入院2ヶ月、通院2ヶ月
事案の詳細
この依頼者の方は建設会社を経営されてご本人も現場に出て働かれている方で、今回の事故による肩の痛みのため、建設現場での仕事に支障が出て困っていらっしゃいました。にもかかわらず、保険会社からは、後遺障害認定についての案内すらなく60万円の示談書がいきなり送られてきたとのことで非常に立腹され、ご依頼を受けることになりました。
ご依頼後、保険会社がすぐに主治医から後遺障害診断書を取り付けて後遺障害についての事前認定を申請したところ、右肩痛について14級9号の後遺障害が認定されました。この認定の妥当性について主治医と面談したところ、右肩腱板損傷のMRI所見があることがわかり、異議申立を行いました。異議申立の結果、「局部に神経症状を残すもの」という14級9号からさらに「局部に頑固な神経症状を残すもの」という12級13号に等級が上がりました。この12級を前提として、事故前年の収入を基礎収入として損害額を算定し示談交渉した結果約1160万円で示談が成立し、被害者請求分と合計で1380万円を取得することができました。大幅な増額ですが、これは当初の提示額があまりにも不当だったことによるものです。本来あるべき賠償額からかけ離れた提示がされていることを示す例だと思われます。
自賠責保険 受任時 なし
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受任後 14級9号
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異議申立 12級13号
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示談内容 12級13号(自賠責と同内容)
受任前の提示額 60万円
↓ 1320万円増額
受任後の合計取得金額(示談) 1380万円